余市
Yoichi
石狩湾に面する北緯43度の冷涼産地
余市について
- 掲載している生産者
- 26軒
- ワイナリーの多い市町村
- 余市町・仁木町
- 2010年以降の設立
- 92%
- 設立年がわかる24軒のうち22軒
余市は北海道後志地方に位置する日本を代表するワイン産地で、積丹半島の付け根、石狩湾に面した北西海岸にある。北緯43度と、ブルゴーニュやシャンパーニュとほぼ同緯度に位置し、対馬暖流の影響で道内随一の温暖な気候を持つ。夏は20〜23℃の冷涼な気候で、昼夜の寒暖差が大きく、ブドウの酸を保ちながら複雑味をゆっくりと育む。冬の降雪が根の保護に寄与し、夏の少雨が病害を抑制する。土壌は安山岩を母岩とする火山性粘土に風化した砂礫が混じり、水はけが良くミネラルが豊富。2018年にGI北海道認定を取得。主要品種はピノ・ノワール(近年急増)、ケルナー、ツヴァイゲルト、シャルドネ、ミュラー・トゥルガウ。主な生産者はドメーヌ・タカヒコ(ナナツモリ ピノ・ノワールが2020年にデンマークのNOMAのワインリストに初掲載、2023年G7広島サミットでも提供)、ミソノヴィンヤード、木村農園(余市ピノ・ノワールのパイオニア)、キャメルファームワイナリー、グランポレール、ドメーヌ・ブレスなど。ワイン用ブドウ栽培から約40年で、余市は日本で最も世界から注目されるワイン産地となった。
こんな方に
エレガントなピノ・ノワールを求めるワイン愛好家、冷涼産地の白ワイン(ケルナー・シャルドネ)ファン、日本産高品質ワインを探求したい方
ペアリング
余市のピノ・ノワールは、余市前浜産ヘラガニのパスタ、サーモンのソテー、ホタテのバター焼き、鴨料理との相性が抜群。冷涼な海風を浴びて育ったブドウは、同じ海に育まれた地元の海の幸と驚くほど調和する。ケルナーやシャルドネはホタテの刺身・牡蠣・雲丹ご飯・天ぷらとの相性が良い。キャメルファームのスパークリングワインは余市ムール貝・牡蠣・ニシンのテリーヌと好相性。甘口ケルナーはアップルパイや余市産フルーツのデザートに合う。ツヴァイゲルトは北海道ラムチョップや豚の炭火焼きとよく合う。
余市のワイナリーマップ
Vinamiに掲載している余市のワイナリーのうち、所在地を確認できた26軒を地図と一覧で紹介します。
番地が公開されていない2軒は地図には表示せず、下の一覧にだけ載せています。
市町村別のワイナリー
- 余市町22軒
- オチガビワイナリー2013年設立
- キャメルファームワイナリー2014年設立
- じきの畑2017年設立
- ドメーヌ・アツシスズキ2015年設立
- ドメーヌ・タカヒコ2010年設立
- ドメーヌ・ユイ2020年設立
- ドメーヌモン2016年設立
- ニトリワイナリー2025年設立
- フィールドオブドリームスワイナリー2021年設立
- ミソノ・ヴィンヤード2021年設立
- モンガク谷ワイナリー2018年設立
- ヨカワイナリー2018年設立
- ラン・セッカ2020年設立
- リタファーム&ワイナリー2013年設立
- ローブロウクラフト2022年設立
- ワイナリー夢の森2016年設立
- 山田堂2021年設立
- 登醸造2014年設立
- 藤澤農園(委託醸造)
- 平川ワイナリー2015年設立
- 木村農園(委託醸造)
- 余市ワイナリー1974年設立
- 仁木町4軒
- NIKIヒルズ・ワイナリー2014年設立
- ドメーヌ・ブレス2020年設立
- ピュール2025年設立
- ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木2009年設立
所在地と設立年は、各ワイナリーの公式サイトや自治体・業界団体などの公開情報で確認しています。出典は各生産者のページに記載しています。
生産者
Camel Farm Winery
キャメルファームワイナリー
キャメルファームワイナリーは、カルディコーヒーファームを展開するキャメル珈琲グループが、余市でぶどう栽培を続けてきた藤本毅氏の畑(樹齢40年以上)を引き継ぎ、2014年に北海道余市町で設立された。世界的な醸造コンサルタント、リカルド・コタレッラ氏をアドバイザーに迎え、シャルマ方式のスパークリングワインを軸に、余市の冷涼なテロワールを表現するワイン造りを行う。2017年に醸造所が完成し、現在は約16haの自社畑でケルナー、シャルドネ、バッカス、ブラウフレンキッシュ、ピノ・ノワール、レゲント、ツヴァイゲルトなどを栽培する。2021年には「ピノ・ノワール プライベートリザーブ2019」が日本ワインとして初めてデキャンター・ワールド・ワイン・アワードで金賞を受賞し、2022年には「ブラウフレンキッシュ プライベートリザーブ2020」がベスト・ワイン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
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camelfarm.co.jp/Domaine Atsushi Suzuki
ドメーヌ・アツシスズキ
ドメーヌ・アツシスズキは北海道余市町登地区に拠点を置く家族経営の小さなワイナリー。ドメーヌ・タカヒコの曽我貴彦氏のもとで研修を積んだ後、2015年に鈴木淳之・友恵夫妻が設立した。5.6ヘクタールの自社畑を有機栽培に転換し、昭和初期に建てられた札幌軟石の石蔵倉庫を醸造所として活用。化学農薬不使用・天然酵母発酵・亜硫酸塩は瓶詰時のみ極少量という厳格な自然派哲学のもと、余市の冷涼なテロワールを素直に表現したワインを少量生産している。赤ワインの醸造は主に妻の友恵さんが担当。
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atsushi-suzuki.jpDomaine Mont
ドメーヌモン
ドメーヌモンは、北海道余市町登町にある小規模な単一品種ワイナリー。ドメーヌタカヒコの曽我貴彦氏のもとで2年間(2014〜2016年)栽培と醸造を学んだ山中敦生が、2016年春に独立して設立した。標高約50mの3ha弱の敷地のうち1.5〜1.8haでピノ・グリを約5,000本のみ栽培し、JAS有機認証を取得、農薬や化学肥料に頼らない栽培を行う。発酵は野生酵母にゆだね、フラッグシップの「ドングリ(Dom Gris)」は全房を使った長期の醸し発酵によるオレンジワイン。凝縮感を追い求めるのではなく、日本の多雨な気候と微生物豊かな土壌が育む「うま味」を軸にワインを組み立てるのが山中の哲学。国内外で高く評価され、入手困難な日本ワインの一つとして知られる。
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domainemont.com/Domaine Takahiko
ドメーヌ・タカヒコ
2010年、余市町登地区の丘に曽我貴彦が設立。長野・小布施ワイナリーの次男として育ち、フランス・ジュラのピエール・オヴェルノワのプルサールに衝撃を受け、「ワインに旨味を宿らせる」という哲学のもと余市に移住・開墾。6.7ヘクタールの火山性土壌を有機農法で管理し、全房発酵・自然酵母・無添加でピノ・ノワールを中心に醸造する。世界最高レストランに4度選ばれたノーマ(コペンハーゲン)がワインリストに採用し、ジャパン・ワイナリー・アワード5ツ星を4年連続受賞。入手困難なカルトワインとして国内外から注目を集める。
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www.takahiko.co.jp/Domaine Yui
ドメーヌ・ユイ
ドメーヌ・ユイは北海道余市の小規模家族ワイナリー。元建築士の杉山哲哉と元教師の杉山彩が「世界に通じるワインを造りたい」という夢を抱いて2017年に東京から余市へ移住し、2020年にワイナリーを完成させた。農薬・化学肥料・除草剤不使用、天然酵母発酵を実践。ビニフェラ品種(ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・グリ)のスティルワインを造るファームAと、樹齢30年超のラブルスカ古樹(デラウェア、ポートランド、キャンベル・アーリー、ナイアガラ)からペティアンワインを造るファームTという、全く異なる2つの圃場が特徴。ガチガチのイデオロギーではなく「品質重視の実用的醸造」を貫く。
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domaineyui.jp/Field of Dreams Winery
フィールドオブドリームスワイナリー
フィールドオブドリームスワイナリーは、2021年に余市町登地区で20年の歴史を持つ農園をM&Aで継承して設立されました。約6ヘクタールのなだらかな傾斜地に、ピノノワール・ツヴァイゲルト・シャルドネ・ケルナー・ソーヴィニヨンブラン・ミュラートゥルガウを栽培。化学除草剤は一切使わず天然肥料のみで土壌の生命力を育みます。ドメーヌ・タカヒコの曽我貴彦氏をアドバイザーに迎え、天然酵母発酵・亜硫酸最少添加という最小限の介入で「土壌の生命力をそのままボトルに封じ込める」ことを追求。2027年には畑を一望するワイナリーホテル&レストラン「LOOP」のオープンを計画しています。
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winery.yoichidreams.com/
アペラシオン
余市の中の、さらに細かい産地です。
よくある質問
- 余市は北緯何度に位置し、どんな気候ですか?
- 余市は北緯43度に位置し、ブルゴーニュやシャンパーニュとほぼ同緯度です。対馬暖流の影響で北海道の中では比較的温暖ですが、昼夜の寒暖差が大きく冷涼な夏が続きます。この長い成熟期間がブドウの酸を保ちながら複雑味を育てます。
- 余市で主に栽培されているブドウ品種は何ですか?
- ピノ・ノワールが最も注目されており、栽培面積が急増しています。ケルナー、ツヴァイゲルト、ミュラー・トゥルガウといった耐寒性のあるドイツ系品種が産地の基盤を担ってきました。シャルドネも近年存在感を高めています。火山性土壌がミネラル感と繊細な風味をワインに与えます。
- 余市で最も有名なワイナリーはどこですか?
- ドメーヌ・タカヒコが余市を世界に知らしめた代表的な生産者です。曽我貴彦氏が2010年に余市町登地区に設立し、自然農法で造るナナツモリ ピノ・ノワールは2020年にデンマーク「ノーマ」のワインリストに日本初掲載。2023年G7広島サミットでも提供され、世界的な評価を得ています。
- 余市ワインはGI(地理的表示)産地ですか?
- はい。余市は2018年に国税庁が正式認定したGI北海道の産地区分に含まれます。GI北海道のワインは北海道産ブドウ100%で製造することが義務付けられており、産地の品質と真正性を保証しています。
- 余市ワインにはどんな料理が合いますか?
- 余市は港町で、地元の海の幸とワインは最高のペアリングです。ピノ・ノワールはサーモンのソテー・ホタテのバター焼き・ヘラガニのパスタと絶妙に合います。ケルナーやシャルドネは牡蠣・雲丹・天ぷらと相性抜群です。スパークリングワインは余市ムール貝や余市牡蠣に合わせると最高です。同じ冷涼な海の気候が育んだブドウと海産物は、自然と調和します。