バルサック
Barsac
石灰岩台地「オー・バルサック」に位置し、ソーテルヌより酸がやや高くフレッシュなスタイルが特徴。
ボルドー、ソーテルヌ地区内のコミューン。1855年の格付けに含まれる貴腐甘口白ワインの名産地。
こんな方に: 甘さの中にフレッシュなミネラル感を求めるボルドー甘口ワイン愛好家に
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生産者
Château Broustet
シャトー・ブルステ
シャトー・ブルステはバルサックに位置する貴腐甘口ワインの名門で、1855年格付け第2級(ドゥジエム・グラン・クリュ・クラッセ)に選定されています。粘土石灰岩と砂利質の土壌に17.3ヘクタールの畑を有し、セミヨン70%、ソーヴィニヨン・ブラン20%、ミュスカデル10%を栽培。2010年よりヴィニョーブル・ド・テロワール社が所有。標準的なボルドー樽(225リットル)を世界で初めて生産したという歴史的逸話でも知られます。収穫はポティリティス・シネレア(貴腐菌)に侵された果粒を数回に分けて手摘みし、フランス産オーク樽で18〜24ヶ月熟成させます。
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www.vignoblesdeterroirs.com/en/chateau-broustet/Château Caillou
シャトー・カイユ
シャトー・カイユはボルドー・ソーテルヌ地区バルサック村のオー・バルサック粘土石灰岩台地に位置する1855年格付け第2級シャトー。「カイユ」はフランス語で「小石」を意味し、水はけと保温性に優れた石だらけの土壌にちなんでいる。12.9ヘクタールの畑にセミヨン90%、ソーヴィニヨン・ブラン10%を栽培。1909年にジョゼフ・バランが競売で取得して以来100年以上同一家族が所有し、現在は第4世代のセバスチャン・ピエール兄弟が経営する。ボトリティス・シネレア(貴腐菌)に侵されたブドウのみを手摘みで数回に分けて収穫し、フレンチオークで12〜18か月熟成。プレミアムキュヴェ「サンテネール(センテニアル)」は新樽100%で24か月熟成。豊かな蜂蜜・杏・オレンジマーマレードのアロマに、バルサック特有の爽やかな酸が調和した甘口白ワインを生み出す。
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www.chateaucaillou.comChâteau Climens
シャトー・クリマン
シャトー・クリマンはバルサックの「君主(Lord of Barsac)」と称えられる、1855年格付け第1級のシャトー。バルサック村の海抜約20mの台地に32haを構え、全てセミヨン100%で栽培されるのは地域では稀な存在。1547年にその名が文献に登場し、「クリマン」という名は古いケルト語で「痩せた不毛の地」を意味するが、その貧しいテロワールこそが傑出したワインを生む源泉。鉄分豊かな赤い砂質粘土(バルサックの「赤砂=サブル・ルージュ」)と、太古の海底に形成された化石石灰岩の地盤が独特の複雑味と凛とした酸を与える。ベレニス・リュルトンが1992年に管理を引き継ぎ、1855年格付け第1級の中でいち早くビオディナミ農法へ完全移行(2014年Biodyvin認証、2016年Demeter認証)。2022年にモワトリ家に売却されたが、引き続きベレニスが顧問として関わる。フィネスと純粋さ、そして驚くほどの新鮮さを持つそのワインは、若いうちから楽しめるが、最良のヴィンテージは50年以上の熟成ポテンシャルを秘める。
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chateau-climens.comChâteau Coutet
シャトー・クーテ
シャトー・クーテはバルサックに位置する1855年格付け第1級シャトーであり、シャトー・クリマンと並んでバルサックの2つの第1級のうちの一つです。13世紀に建てられた英国式要塞を起源とし、1643年にクーテ卿シャルル・ル・ゲランがボルドー最初期のワイン産地の一つとして開拓しました。1787年にはアメリカ駐仏大使だったトーマス・ジェファーソン(後の大統領)が「バルサックで最も優れたソーテルヌ」と称賛したことで知られています。リュル・サリュース家(シャトー・ディケムのオーナー家)を経て、1977年よりバリー家が所有し、現在は3代目のアリーヌ・バリーが共同オーナーを務めています。38.5ヘクタールの畑にセミヨン75%、ソーヴィニヨン・ブラン23%、ミュスカデル2%を植え、樹齢は平均40年。9月から11月にかけて30〜40日かけた複数回の丁寧な手摘みで、最高の貴腐ブドウのみを選りすぐります。ワインは100%新樽で18ヶ月熟成。石灰岩と粘土質の土壌由来の豊かな酸が、リッチさの中にも清涼感あふれるクーテ独自のスタイルを生み出します。卓越したヴィンテージには「キュヴェ・マダム」と呼ばれる幻のワインが生産されます。最古の畑のセミヨン100%を一粒一粒選果し、3年間新樽熟成。年産わずか100〜125ケースという超希少品で、2016年時点でわずか14ヴィンテージしか存在しません。シャトー内には、かつてシャトー・ディケムの馬房を改築した110メートルという産地最長のセラーも擁しています。
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www.chateaucoutet.comChâteau Doisy Daëne
シャトー・ドワジー・デーヌ
シャトー・ドワジー・デーヌは、1855年ボルドー格付け第2級に選ばれたバルサックの銘醸シャトー。オー・バルサックの石灰岩台地に位置し、セミヨン86%、ソーヴィニヨン・ブラン14%を植える18.2ヘクタールの畑を有する。1924年にデュブルデュー家が取得。ピエール・デュブルデューはソーテルヌ地区初の辛口白(ドワジー・デーヌ・セック)を1950年代に生み出した先駆者。その息子ドニ・デュブルデューはボルドー大学醸造学教授として白ワイン醸造の権威となり、シャトーを世界的名声へと導いた。1990年には超濃縮キュヴェ「レクストラヴァガン・ド・ドワジー・デーヌ」を創出。2016年のドニ逝去後は息子のジャン=ジャックとファブリスが家業を継承。貴腐果実の輝き、ネルヴォジテ(緊張感)、バランス、繊細さを重視し、力強さと清涼感を同居させた「永遠の若さ」が代名詞。
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www.doisydaene.comChâteau Doisy-Dubroca
シャトー・ドワジー・デュブロカ
1855年格付けの全シャトーの中で最小の3.28ヘクタールを誇るバルサックの宝石。ドワジー三兄弟(ドワジー・デーヌ、ドワジー・ヴェドリーヌとともに)の一つで、かつては単一の歴史的エステートだった。シャトー・クリマンも所有したルルトン家から2014年に著名なワイン醸造学者ドニ・デュブルデューが取得。畑を全て植え替え、2019年ヴィンテージで再出発。100%有機農法、100%セミヨンの極少量生産による、繊細かつエレガントな貴腐バルサック。
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www.denisdubourdieu.com/en/chateau-doisy-dubroca-en/Château Doisy-Védrines
シャトー・ドワジ・ヴェドリーヌ
バルサック(ソーテルヌ地区)に位置する1855年格付け第2級シャトー。カステジャ家が所有し、35ヘクタールの畑にセミヨン80%、ソーヴィニヨン・ブラン15%、ミュスカデル5%を植栽。貴腐ブドウから造るリッチな甘口白ワインをフランス産新樽60%で18ヶ月熟成。セカンドワイン「プティ・ヴェドリーヌ」と辛口白「シュヴァリエ・ド・ヴェドリーヌ」も生産。年産4〜5万本。1704年に起源を持つ歴史的なシャトーで、2020年からギョーム・ルフェーブルが総括責任者を務める。
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www.doisy-vedrines.comChâteau Liot
シャトー・リオ
シャトー・リオは、バルザックの恵まれた高台「オー・バルザック」に位置するダヴィッド家の伝統的なファミリーワイナリーです。ジェリー・ダヴィッドが運営する45ヘクタールの農園は、ソーテルヌ地区に25ha・グラーヴ地区に20haと二つのアペラシオンにまたがります。バルザックの畑にはセミヨン80%・ソーヴィニヨン・ブラン20%・ミュスカデル5%を植栽し、樹齢35〜40年の古木が育っています。赤粘土と粉砕石灰岩が重なるバルザック特有の土壌は、優れた排水性と深根の促進をもたらします。シロン川の朝霧が貴腐菌の繁殖を助け、午後の陽光がブドウを凝縮させるという理想的な微気候が、毎年高品質な貴腐ワインを生み出します。収穫は完全手摘みの複数回パスで行われ、完熟貴腐粒のみを選別。醸造後9〜12カ月のバリック熟成を経て、ミラベルプラム・柑橘・蜂蜜・パッションフルーツ・砂糖漬けアプリコットの香りが広がる、エレガントでフレッシュなバルザックワインが完成します。
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barsac-sauternes.comChâteau Nairac
シャトー・ナイラック
シャトー・ナイラックは、ボルドー地方バルサックにある歴史あるシャトーで、甘口白ワインで知られています。1855年のボルドー格付けで第2級に認定され、その歴史は1777年にエリゼ・ナイラックが取得したことに始まります。17ヘクタールの畑は主にセミヨン90%、ソーヴィニヨン・ブラン6%、ミュスカデル4%が植えられ、石灰岩を多く含む土壌がワインにフレッシュさと正確さをもたらします。一時期衰退しましたが、1971年にアメリカ人トム・ヒーターによって再興されました。現在はニコラ・ヒーターが所有し、グラン・シェ・ド・フランスが管理しており、蜂蜜、砂糖漬けの柑橘類、アプリコット、トロピカルフルーツの複雑な香りと、生き生きとした酸味、バランスの取れた甘みが特徴のエレガントなワインを安定して生産しています。その優れた熟成能力も高く評価されています。
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www.chateaunairac.com/Château Piada
シャトー・ピアダ
シャトー・ピアダは、1274年の「アキテーヌ課税記録」に言及が残るバルザック=ソーテルヌ地域最古の生産者の一つです。バルザック高台に位置し、シロン川からわずか100mの粘土・珪質・石灰質(アステリアス岩盤)の土壌が個性豊かなワインを育てます。1941年にジャン=アメデ・ラランドが取得し、1989年から息子のジャン=フレデリック・ラランドが運営を引き継いでいます。8.22ヘクタールの畑にはセミヨン95%、ミュスカデル4%、ソーヴィニヨン・ブラン1%を植栽し、平均樹齢50年・収量12.5hl/haという高密度な栽培で、貴腐の凝縮感を最大限に引き出します。シロン川の朝霧と午後の陽光が生み出す貴腐菌が、桃・マルメロ・アプリコット・蜂蜜・菩提樹の芳香を持つエレガントな甘口ワインを醸成します。ワインだけでなく芸術家マリー・ラランドの絵画展なども開催する文化的な拠点としても知られています。
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www.chateaupiadaetlehauretdupiada.comChâteau Roumieu
シャトー・ルーミュー
クレマン一級シャトーとドワジー・ヴェドリーヌ二級シャトーに隣接するオート・バルザックの粘土石灰質台地に位置する、歴史ある15ヘクタールの家族経営シャトー。18世紀以来クラヴェイア=ゴヤー一族が代々守り継ぎ、現在はカリーヌとヴァンサン・クラヴェイアが当主を務めます。シャトー名「ルーミュー」はカミーノ・デ・サンティアゴの巡礼路にちなみます。1ヶ月以上にわたる複数回の手摘み収穫で厳選された、セミヨン85%・ソーヴィニヨン・ブラン10%・ミュスカデル5%のブレンドは、アプリコット・白花・ライム・蜂蜜の香りを纏い、オーク樽でじっくりと熟成されることで甘みと酸の美しいバランスを実現します。
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www.chateau-roumieu.fr/Château Roûmieu-Lacoste
シャトー・ルーミュー・ラコスト
一級シャトー・クレマンの道を挟んだ向かいに広がるオート・バルザック台地の銘醸地に位置し、1890年頃からデュブルデュー家が130年以上守り続ける家族シャトー。赤鉄・白石灰岩・灰色フリント砂利が混じる亀裂状の岩盤の上に乗った粘土石灰質の土壌はクレマンと酷似しています。台地の最良・最古の区画から厳選されたセミヨン100%のブドウを複数回の手摘みで収穫し、パッションフルーツ・アプリコット・柑橘の複雑なアロマとバルザック特有の力強い酸を兼ね備えたソーテルヌを生産。世界的なワイン商カーミット・リンチからも「我を忘れるほどの魅惑的なワイン」と絶賛されています。
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vignobles-hervedubourdieu.comChâteau Simon
シャトー・シモン
1814年創業のシャトー・シモンは、バルザック地区の中心部に根ざすデュフール家による200年以上の歴史を持つファミリーワイナリーです。バルザック=ソーテルヌ、グラーヴ、ボルドーの3つのアペラシオンにまたがる33ヘクタールの畑から、11種類のワインを生産しています。1983年から環境に配慮した農業(リュット・レゾネ)を実践しており、2011年に加わったアンヌ=ロール・デュフールが伝統に革新を加えています。貴腐ワインはセミヨン・ソーヴィニヨン・ミュスカデルを手摘みで収穫し、オーク樽で熟成。冷たいシロン川と温かいガロンヌ川の合流が生み出す朝霧と午後の陽光が、理想的な貴腐環境を作り出します。黄金色の輝き、エキゾチックフルーツ・蜂蜜・スパイスの芳香、濃厚な甘みと爽やかな酸味の調和が特徴の、本格派バルザックワインです。
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www.chateausimon.frChâteau Suau
シャトー・スオー
シャトー・スオーは、フランス、ボルドー地方のバルサックに位置する、1855年のソーテルヌ&バルサック格付けで第2級に認定された由緒あるシャトーです。約6.5ヘクタールの小規模ながら、複雑で洗練された甘口白ワインを生産することで知られています。2014年以降はバッカス・インベストメンツの一部となり、現在はドメーヌ・ド・シュヴァリエのオリヴィエ・ベルナール氏が管理しています。砂利と粘土質の土壌を持つ畑は、伝統的なブレンドから転換し、現在は100%セミヨンが植えられています。2012年からはエコサート認証のオーガニック農法を実践し、ワインはフレンチオーク樽(新樽比率25%)で醸造されます。そのワインは、アプリコット、マルメロ、蜂蜜、繊細な花の香りを持ち、豊かながらもバランスの取れた味わいと、アロマティックなフレッシュさ、生き生きとした酸が特徴です。
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Château de Rolland
シャトー・ド・ロラン
シャトー・ド・ロランはバルザック地区最古クラスのシャトーのひとつで、1492年にド・ロラン家が取得した歴史ある物件です。1797年から1971年の間に6つの家族の手を経た後、現在はギニャール家が40年以上にわたって18ヘクタールの畑を管理し、フランソワ、リュシー、モニーク・ギニャール兄妹姉が运営しています。15世紀の鳩小屋が残る敷地はシロン川の近くに位置し、川の冷水と暖かい空気が生む朝霧がボトリティス・シネレア(貴腐菌)の発生を促す理想的な微気候を持ちます。数回に分けた厳格な選別収穫と伝統的な樽熟成によって造られる甘口バルザック・ソーテルヌが看板ワインで、ドライ白・赤・ロゼも生産する多彩なシャトーです。
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www.chateauderolland.com
ペアリング
フォアグラ、ロックフォール、帆立貝のポワレ、ロブスター。和食では鴨の甘辛煮、だし巻き卵、塩気のある湯葉とも好相性。
よくある質問
- バルサックとソーテルヌの違いは何ですか?
- バルサックは石灰岩台地に位置し、ワインにより高いフレッシュさ、軽めのボディ、独特のミネラル感をもたらします。ソーテルヌが濃密でハニーがかっているのに対し、バルサックはより精緻でシトラス系です。
- バルサックのワインはソーテルヌとして販売できますか?
- はい。バルサックの生産者はAOCバルサックまたはAOCソーテルヌのどちらでも表示できる特別な権利を持ちます。シャトー・ドワジー・デュブロカのように伝統的にバルサックを名乗るシャトーもあります。
- バルサックに使われるブドウ品種は?
- 主にセミヨン(貴腐菌が付きやすい品種)を中心に、ソーヴィニヨン・ブランとムスカデルをブレンドします。セミヨンが豊かさと熟成力を、ソーヴィニヨン・ブランが酸とアロマをもたらします。
- バルサックワインはどのように造られますか?
- 複数回に渡る手摘み収穫(トリ・スクセシフ)で、完全に貴腐化したブドウのみを選び取ります。発酵・熟成はオーク樽で18〜30か月程度行われます。