コート・デュ・ジュラ
Côtes du Jura
ジュラ最大のAOC。爽やかな白から酸化熟成ヴァン・ジョーヌまで
コート・デュ・ジュラは、フランス東部ジュラ地方で最大かつ最も多様性に富んだアペラシオン。1937年に制定され、現在は105のコミューンにまたがり、栽培面積は約672ヘクタール。北のサラン・レ・バンから南のサン・タムールまで南北約80kmにわたって点在し、北部と南部の石灰質、中央部の泥灰質・粘土質など多様なテロワールを擁する。ジュラで認められる5品種すべて(白のシャルドネ、サヴァニャン、赤のプールサール、トルソー、ピノ・ノワール)の栽培が許可されており、フレッシュな非酸化熟成の白ワインから、産地を象徴する酸化熟成のヴァン・ジョーヌ、甘口のヴァン・ド・パイユ、赤、ロゼ、スパークリングのクレマン・デュ・ジュラまで、ジュラワインのほぼ全スタイルを生産する。冷涼な大陸性気候(寒い冬、春の霜リスク、秋の多雨)により、はっきりとした酸とミネラル感を持つワインが生まれる。
こんな方に: テロワールを反映した個性的なワインを求める方、ヴァン・ジョーヌのような酸化熟成スタイルに興味がある方に。
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生産者
Château d'Arlay
シャトー・ダルレ
コート・デュ・ジュラの中心に位置するシャトー・ダルレは、1070年まで記録を遡ることができる、フランス最古のワイン生産シャトーとされています。中世以来、一度も売買されることなくラギッシュ家によって受け継がれ、近年はアラン・ド・ラギッシュ伯爵、そして2021年からは息子のピエール=アルマン・ド・ラギッシュ伯爵が経営を担っています。AOCコート・デュ・ジュラに格付けされた21ヘクタールの畑では有機・ビオディナミ栽培が行われ、ピノ・ノワール、トゥルソー、プールサール、シャルドネ、サヴァニャンを栽培。産膜酵母の下で7年間熟成させるヴァン・ジョーヌを筆頭に、ヴァン・ド・パイユ、マクヴァン・デュ・ジュラ、クレマン・デュ・ジュラなど、ジュラを代表する多彩なスタイルのワインを生産しています。
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www.domaine-arlay.com/Domaine Buronfosse
ドメーヌ・ビュロンフォッス
ドメーヌ・ビュロンフォッスは、ジュラ地方南部レヴェルモンのラ・コンブ・ド・ロタリエ集落にある小さな自然派ワイナリー。農業を学んだペギーとジャン=パスカルのビュロンフォッス夫妻が営む。1990年代半ばに同集落へ移住し(隣人はジャン=フランソワ・ガヌヴァ)、2000年に最初の畑を借りて栽培を開始した。以来、シャルドネとサヴァニャンを主体に、赤用のプールサール、ピノ・ノワール、トゥルソーを合わせた約4.5ヘクタールの畑を築き上げた。隣人ガヌヴァやジュリアン・ラベの助言を受けながら有機栽培を実践し(2010年にEcocert認証取得)、近年はビオディナミ的な手法も取り入れている(認証は未取得)。醸造は天然酵母による自然発酵で、亜硫酸添加は最小限または無添加。古いブルゴーニュ樽で熟成させ、純粋さと精密さ、生き生きとした酸を特徴とするワインを生み出している。
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Domaine Ganevat
ドメーヌ・ガヌヴァ
ドメーヌ・ガヌヴァは、フランス・ジュラ地方ロタリエ村の集落ラ・コンブに拠を構える家族経営のドメーヌで、1650年から同じ一族が畑を守り続けている。当主ジャン・フランソワ・ガヌヴァは14代目にあたり、ブルゴーニュのシャサーニュ・モンラッシェにあるドメーヌ・ジャン=マルク・モレで約10年間醸造責任者を務めた後、1998年に実家のドメーヌを継承。8.5ヘクタールの畑を1999年に有機栽培へ、2006年にはデメター認証のビオディナミ農法へと転換した。プティ・ベクラン、グロ・ベクランやプルサール・ブランといった、ジュラの土着品種でほぼ忘れられかけていた品種を含む17種の赤白ブドウを栽培し、シャルドネ、サヴァニャン、ピノ・ノワール、トゥルソー、プルサールも育てる。「一つの土壌、一つの品種で一つのキュヴェ」という徹底した単一区画主義のもと、極端な低収量、手摘み収穫、天然酵母発酵、亜硫酸を最小限に抑えた醸造により、年間35〜45種類ものキュヴェを生み出す。ブルゴーニュ仕込みの精緻さでジュラのテロワールを表現する手腕から「魔術師」「ジュラの王」とも称され、フランスを代表する自然派生産者の一人として世界的に知られる。
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Domaine Geneletti
ドメーヌ・ジュルネッティ
ドメーヌ・ジュルネッティは、ジュラ地方シャトー・シャロン村に拠点を置く家族経営のワイナリー。1976年、ミシェル・ジュルネッティが母方の祖母から畑を引き継ぎ、当初はレトワール・アペラシオンを拠点としていた。1997年に息子ダヴィッドが就農し、2001年以降はシャトー・シャロンとアルボワの畑を拡大、赤ワイン用の区画も取得した。現在は約15haを所有し、レトワール、シャトー・シャロン、アルボワ、コート・デュ・ジュラ、マクヴァン・デュ・ジュラ、クレマン・デュ・ジュラにまたがってサヴァニャン、シャルドネ、プールサール、トルソー、ピノ・ノワールといったジュラ伝統品種を栽培。「悦び・繊細さ・エレガンス」を信条に醸造を行う。シュル・ヴォワル(産膜酵母)下で6年以上熟成させるシャトー・シャロンのヴァン・ジョーヌや、伝統製法によるヴァン・ド・パイユ、マクヴァンが特に知られている。
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www.domaine-geneletti.com/Domaine Labet
ドメーヌ・ラベ
ドメーヌ・ラベは、コート・デュ・ジュラ南部のシュド・ルヴェルモン地区、ロタリエ村に拠点を置く家族経営のドメーヌ。1974年にアラン・ラベとジョジー・ラベ夫妻が創業し、2013年の夫妻引退後は、次世代のジュリアン、シャルリーヌ、ロマンのラベ兄妹が2つの家族所有畑を統合して引き継いでいる。ロタリエ、ヴェルシア、グリュス、ロン=ル=ソニエに点在する45もの区画、計約14ヘクタールを管理し、シャルドネ、サヴァニャン、プールサールを中心に年間約30種のキュヴェを生産する。2007年より有機栽培に転換し、2013年よりエコセール認証を取得。1997年に家業に戻ったジュリアンがブルゴーニュや南アフリカでの経験を活かし、天然酵母発酵と亜硫酸塩無添加・低添加の方向性をさらに推し進めた。石灰質土壌を表現する代表キュヴェ「バジョシアン」をはじめ、多くのキュヴェが無添加・低添加で仕込まれ、古樽で長期熟成される。
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Domaine Pignier
ドメーヌ・ピニエ
ドメーヌ・ピニエは、ジュラ地方コート・デュ・ジュラAOC内の村モンテギュに位置する歴史ある家族経営の生産者です。13世紀にカルトゥジオ会の修道士がこの地にブドウを植え、ゴシック様式のヴォールト天井を持つセラーを築いたのが始まりです。1794年にピニエ家がこの畑を取得し、現在は第7世代にあたるジャン=エティエンヌ、アントワーヌ、マリー=フロランスの兄弟姉妹が、モンテギュ唯一の生産者として運営しています。1998年からビオディナミ農法に取り組み、その後正式な認証を取得しました。シャルドネ、サヴァニャン、ピノ・ノワール、プールサール、トルソー、そして希少品種のプティ・ベクランやアンファリネなど約15ヘクタールを栽培しています。岩を掘って造られた自然に冷涼なセラーで熟成される彼らのワインは、精緻さと純粋さ、そして土地の個性を色濃く映し出すことで高く評価されています。
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www.domaine-pignier.com/Domaine Rijckaert
ドメーヌ・リケール
1998年にジャン・リケールによって設立されたドメーヌ・リケールは、ブルゴーニュのマコネ地区とジュラ地方(アルボワ、コート・デュ・ジュラ)の両方でワイン造りを行っています。人為的な介入を最小限に抑える哲学のもと、テロワールを忠実に表現することに注力しています。2013年からはフローラン・ルーヴが経営を引き継ぎ、純粋さ、ミネラル感、エレガンスを重視するスタイルを継承。熟成能力の高さと、若いうちから楽しめる親しみやすさを両立させたワインは、世界中で高く評価されています。
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rijckaert.fr/en/Domaine des Cavarodes
ドメーヌ・デ・カヴァロッド
ドメーヌ・デ・カヴァロッドは、2007年にエティエンヌ・ティボーがジュラ地方北部、アルボワから北へ約15kmのクラマン村で設立した自然派ワイン生産者。ドメーヌ・ド・ラ・トゥーネルで修行を積んだティボーは、樹齢15年から115年超のブドウ樹4.5ヘクタールを有機栽培し、現在はビオディナミへの転換を進め、馬で耕作し月の暦に従って作業を行う。主要な区画はムシャール村(アルボワのすぐ北)のレ・リュマシェルと、アルボワ村内のギユ・ブトン。手摘み・手作業での除梗を経た赤ワインは半炭酸ガス浸漬で仕込まれ、古樽で熟成。多くの場合亜硫酸無添加。シャルドネ、サヴァニャン、プールサール、トルソー、稀少品種アンファリネ・ノワールなどを用いる。
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Domaine des Marnes Blanches
ドメーヌ・デ・マルヌ・ブランシュ
2006年、ジュラ地方出身の若きエノロジー卒業生ポリーヌ&ジェロー・フロモン夫妻が設立。ともに農業出身で、コート・デュ・ジュラAOC南部のスヴェルモン地区、スザンセイ・ヴァンセル・サント=アニェスの3つの村にまたがる10〜12ヘクタール(樹齢100年近い区画も含む)の畑を耕作する。2013年よりEcocertの有機認証を取得し、手摘み収穫、天然酵母発酵、無添加または極少量の亜硫酸のみでニュートラルオーク・コンクリートエッグ・アンフォラで熟成するなど、最小限の介入を徹底している。ドメーヌ名は、最初に取得したスザンセイの畑に由来する白亜質土壌「マルヌ・ブランシュ」から。補酒しながら熟成する(ウイエ)白ワインは「Reflet(反映)」、産膜酵母下で熟成する(スー・ヴォワル)酸化的な白ワインは「Empreinte(刻印)」の名を冠し、テロワールをそのまま映す一本と、醸造スタイルが刻まれた一本を区別している。シャルドネやサヴァニャンの精密な白、ヴァン・ジョーヌ、クレマン・デュ・ジュラ、トゥルソー・プールサール・ピノ・ノワールによる軽やかな赤まで幅広く手がけ、ジュラの新世代自然派を代表する造り手として高く評価されている。
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www.marnesblanches.fr/Jean Bourdy
ジャン・ブルディ
1475年から1500年の間にジュラ地方アルレー村で創業したジャン・ブルディは、世界でも最も古くから続く家族経営ワイナリーの一つで、現在は15代目にあたる兄弟ジャン=フランソワとジャン=フィリップ・ブルディが引き継いでいます。コート・デュ・ジュラおよびシャトー・シャロンの両アペラシオンにまたがる10ヘクタールの畑を所有し、2010年にビオディナミ認証(デメター)を取得。発酵・熟成には最長80年使用してきた古樽を用い、代表銘柄であるヴァン・ジョーヌやヴァン・ド・パイユは、産膜酵母(フロール)に守られながら数十年単位の熟成に耐える酸化熟成タイプの銘酒です。歴史あるセラーには赤は1926年、白は1911年、シャトー・シャロンは1865年まで遡る貴重な古酒のライブラリーが眠っており、ジュラの伝統的な造りを体現するベンチマーク的存在となっています。
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domaine-bourdy.com
ペアリング
代表的なペアリングは、フランシュ・コンテ地方を代表する郷土料理「鶏肉のヴァン・ジョーヌとモリーユ茸のソース煮込み(Poulet au Vin Jaune et aux Morilles)」。ヴァン・ジョーヌは伝統的に熟成コンテチーズとクルミパンと合わせるのが定番で、クリームソースの鶏肉料理やハドック、伊勢海老、スパイスの効いた料理とも好相性。フレッシュなシャルドネ・サヴァニャン主体の白ワインは、川魚料理やシャルキュトリー、豆腐や白身魚の刺身など和食の淡い味わいの料理にも合わせやすい。
よくある質問
- コート・デュ・ジュラのワインは何が特別なのですか?
- この地域は酸化熟成のワイン造りで有名で、特にヴァン・ジョーヌは産膜酵母の下で熟成(シェリーに似た製法)され、独特のナッツやカレースパイスのような風味を持つことが特徴です。
- コート・デュ・ジュラのワインはすべて酸化熟成されていますか?
- いいえ。このアペラシオンでは、フレッシュで酸化熟成させない白・赤ワインや、エレガントなロゼ、スパークリングのクレマン・デュ・ジュラなど幅広いスタイルが生産されており、酸化熟成のヴァン・ジョーヌはその一部です。
- コート・デュ・ジュラではどんな品種が栽培されていますか?
- 白ワイン用のシャルドネとサヴァニャン、赤・ロゼワイン用のプールサール、トルソー、ピノ・ノワールの5品種が認められています。
- コート・デュ・ジュラは何コミューンにまたがっていますか?
- 105のコミューン、約672ヘクタールにまたがり、ジュラの地理的アペラシオンの中で最大規模。ジュラのぶどう畑全体の約3分の1を占めます。
- コート・デュ・ジュラのワインに合う料理は?
- 代表的な組み合わせは「鶏肉のヴァン・ジョーヌとモリーユ茸のソース煮込み」で、熟成コンテチーズと合わせるのもこの地域を象徴する定番ペアリングです。