サン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザ
San Casciano in Val di Pesa
キャンティ・クラッシコ最北端のUGA。柔らかく親しみやすい味わい。
サン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザは、キャンティ・クラッシコDOCGの11の公式UGA(追加地理的単位)の中で最北端に位置し、フィレンツェのすぐ南、産地への玄関口となるエリアです。面積は約9,100ヘクタール、うちブドウ畑は約1,560ヘクタール(キャンティ・クラッシコ全体の17.1%)、約45の生産者が拠点を置き、アンティノリの旗艦畑テヌータ・ティニャネロもこの区域に含まれます。地形は標高約300mを頂点とする広大な沖積台地で、ペーザ渓谷とグレーヴェ渓谷に挟まれ、土壌はガレストロ・アルベレーゼ石灰岩・河川由来の丸石・粘土質の混じった砂質の海成堆積物などで構成されます。最北端かつ比較的低い標高のため、気候は温暖で風通しがよく、昼夜の寒暖差が大きいのが特徴で、キャンティ・クラッシコの中で最も早熟な区画とされています。生み出されるサンジョヴェーゼ主体のワインは柔らかく親しみやすいシルキーな質感を持ち、果実味豊かで穏やかな酸を備え、エレガントで入門しやすいスタイルが魅力です。
こんな方に: エレガントで果実味豊かな、飲みやすいサンジョヴェーゼを求める初心者や、フィレンツェ近郊からキャンティ・クラッシコ探訪を始めたい方に最適。
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生産者
Castello di Gabbiano
カステッロ・ディ・ガッビアーノ
カステッロ・ディ・ガッビアーノは、トスカーナ州サン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザにある、1124年にまで遡る歴史あるキャンティ・クラシコの名門エステート。現在はトレジャリー・ワイン・エステーツ傘下にあり、約165ヘクタールの畑には1480年からサンジョヴェーゼが植えられている。醸造家フェデリコ・チェレッリのもと、伝統と現代的な栽培技術を融合させ、テロワールを色濃く表現する骨格のあるキャンティ・クラシコやグラン・セレツィオーネで知られる。中世の城はこの呼称のランドマークとして、テイスティングやツアーにも開放されている。
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castellogabbiano.it/Montesecondo
モンテセコンド
モンテセコンドは、フィレンツェに近いキャンティ・クラッシコ北端、サン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザ(チェルバイア集落)にある小規模なビオディナミ生産者。ニューヨークでの生活を経て1999年に家業のブドウ畑を継いだシルヴィオ・メッサーナが、2000年に自社元詰め第一号をリリースした。標高500mでガレストロ(片岩質)土壌のヴィニャーノ、標高150mで粘土・砂・河川堆積石からなるモンテセコンドの2区画を、2004年から有機栽培、その後ニコラ・ジョリーのセミナーに感銘を受けビオディナミへと転換して栽培する。ブドウは手摘みし、天然酵母で発酵、古樽・コンクリートタンク・アンフォラで熟成。清澄・濾過・タンニン添加を行わず、亜硫酸添加も最小限に抑える。こうした型破りな造りのため、キャンティ・クラッシコDOCGを名乗れるのは1銘柄のみで、サンジョヴェーゼ・カナイオーロ・コロリーノを中心にカベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルド、スキンコンタクトのトレッビアーノを加えたその他のワインはトスカーナIGTとして瓶詰めされる。メッサーナは自らのスタイルを「ナチュラル」ではなく「アンドレスト(何も纏わない)」と呼び、各畑のテロワールをそのままグラスに映し出すことを目指している。
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www.montesecondo.com/en/Poggio Torselli
ポッジョ・トルセッリ
ポッジョ・トルセッリは、キャンティ・クラッシコ地区サン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザに位置する、1427年の文献にすでに記録が残る歴史的エステート。畑は24ヘクタール、11の歴史的区画に分かれる。1702年、ジョヴァン・バッティスタ・コルシーニ・オルランディーニの依頼で建築家ロレンツォ・メルリーニにより後期バロック様式に改築された壮麗なヴィラは、1804年にナポレオンの戴冠式へ向かう途上の教皇ピウス7世が一夜を過ごしたほか、ロシア皇帝パーヴェル1世も訪れたと伝わる。2021年よりクザーノ家が所有し、2017年よりオーガニック栽培・ビオディナミ農法を実践。醸造は2017年からエドゥアルド・コラピント(かつてヨスコ・グラヴネルのもとで研鑽)が担当し、天然酵母による自然発酵、最小限の亜硫酸添加、長期澱熟成、大樽・中立樽の使用を特徴とする。主要品種はサンジョヴェーゼで、キャンティ・クラッシコDOCG、創業年にちなむ「1427」を冠したリゼルヴァ・グランセレツィオーネ、トスカーナIGTの「ビッザリア」赤・白などを生産。ジャンシス・ロビンソンやロバート・パーカー(ワイン・アドヴォケイト)にレビューされ、USA Wine Ratings、International Wine Challenge、Concours Mondial de Bruxellesなど国際コンクールで受賞歴を持つ。
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www.poggiotorselli.it/Principe Corsini
プリンチペ・コルシーニ
プリンチペ・コルシーニは、フィレンツェの貴族コルシーニ家が営む歴史あるワイン・オリーブオイル生産者。その歴史は1363年、コルシーニ家がサン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザにブドウ畑・オリーブ畑・邸宅を取得したことに遡る。同家は900年に及ぶ歴史を持ち、教皇クレメンス12世や聖人アンドレア・コルシーニを輩出した名門である。現在の拠点は17世紀初頭にバルトロメオ・コルシーニのために建てられたヴィッラ・レ・コルティで、マレンマ地方のテヌータ・マルシリアーナも所有する。1992年からはドゥッチョ・コルシーニが経営を担い、2013年からブドウ畑全体を有機栽培に転換、畑からセラーまで一貫したサステナブルな取り組みを進めている。標高220〜300mの丘陵地、フィレンツェ南方約15kmに位置するキャンティ・クラシコ北部エリアに約51ヘクタールの畑を持ち、主にサンジョヴェーゼを栽培。レ・コルティ・キャンティ・クラシコDOCG、コルテヴェッキア・リゼルヴァ、グラン・セレツィオーネ ドン・トッマーゾなどを生産している。
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principecorsini.com/en/Villa Mangiacane
ヴィッラ・マンジャカーネ
ヴィッラ・マンジャカーネは、フィレンツェから南へ約12kmのキャンティ・クラッシコ中心部、サン・カッシャーノ・イン・ヴァル・ディ・ペーザに位置する、15世紀末にマキャヴェッリ家のために建てられたルネサンス様式の歴史的邸宅(一部ミケランジェロの意匠が伝えられる)。300ヘクタールを超える敷地のうち約43ヘクタールが有機・ビオディナミ農法で管理されたブドウ畑。醸造はコンサルタント・エノロゴのアルベルト・アントニーニと、カルロ・フェッリーニのもとで長年経験を積んだワイナリーディレクター、アントニオ・スプリオが手掛ける。看板ワインのキャンティ・クラッシコDOCGはサンジョヴェーゼを主体にカナイオーロとコロリーノをブレンド、グラン・セレツィオーネ「Zディストリクト」はサンジョヴェーゼとメルローのブレンドで木樽にて約3年熟成。スーパートスカーナ系のブレンドやエキストラバージンオリーブオイルも生産し、敷地内では高級ホテルも運営している。
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www.mangiacane.com/
ペアリング
ローストチキン、グリルした肉料理、トマトソースのパスタ、生ハムやチーズの盛り合わせ、ペコリーノ・トスカーノ。和食では照り焼きや鶏の唐揚げなど、脂の軽い肉料理との相性も良い。
よくある質問
- サン・カッシャーノがキャンティ・クラッシコの中でユニークな点は何ですか?
- 11の公式UGAのうち最北端に位置し、ペーザ渓谷とグレーヴェ渓谷に挟まれた広大な沖積台地にあります。標高が低く小石混じりの沖積土壌のため、産地内で最も早熟な区画とされています。
- サン・カッシャーノではどんなスタイルのワインが造られますか?
- サンジョヴェーゼ主体で、柔らかく滑らかな質感、熟した赤い果実、穏やかな酸が特徴です。南部のより力強いUGAと比べ、親しみやすく飲みやすいスタイルです。
- サン・カッシャーノは公式のUGAですか?
- はい。キャンティ・クラッシコ呼称内で公式に認定された11のUGAの一つで、面積約9,100ヘクタール、ブドウ畑約1,560ヘクタール、約45の生産者を擁します。
- サン・カッシャーノにはどんな著名な生産者がありますか?
- アンティノリ家の旗艦畑テヌータ・ティニャネロや、アンティノリ・ネル・キャンティ・クラッシコ・ワイナリーがこの区域にあり、フィレンツェ近郊で最も名高い生産区の一つです。