パールデバーグ
Paardeberg
サディやバーデンホーストを生んだ、スワートランド革命の花崗岩の聖地
パールデバーグについて
- 掲載している生産者
- 9軒
パールデバーグは、ケープタウンの北方約70kmに位置する花崗岩山塊を中心とする、スワートランド地区内の正式なワイン・オブ・オリジン(WO)ワード。アフリカーンス語で「馬の山」を意味する。風化した花崗岩(ケープ・グラナイト・スイート)が水はけの良い赤褐色のローム質土壌を形成し、灌漑なしのブッシュヴァイン(株仕立て)栽培を支える一方、ベルク川の谷を通って吹き込む大西洋からの冷風が、暑く乾燥した地中海性気候の夏を和らげ、ブドウの酸を保つ。1990年代後半から、この花崗岩のテロワールは「スワートランド革命」の震源地となり、量より土地の個性を重視する自然派・低介入の醸造家たちを惹きつけた。エベン・サディが1999年に設立し、フラッグシップ「コルメラ」の畑の多くをパールデバーグに持つサディ・ファミリー・ワインズや、2008年にカルモースフォンテイン農園で設立されたA.A.バーデンホースト・ファミリー・ワインズの本拠地であり、他にもMullineux、David & Nadia、Lammershoek、Intellego、Leeuwenkuil、Babylon's Peak、Swerwerなど名門生産者が集まる。オールド・ヴァイン・プロジェクトに登録された古木も多いシュナン・ブランがミネラル感豊かな骨太の辛口白を生み、シラーを中心にサンソー、グルナッシュ、カリニャンを用いたローヌ系の赤も高く評価される。隣接するパール地区の正式ワード「ヴォール・パールデバーグ」(同じ花崗岩山の南斜面だが行政区分は別)とは異なる産地であり、パールデバーグ(スワートランド側)はスワートランド革命の中心地として、より多くの銘醸生産者を擁する。
こんな方に
古木シュナン・ブランやローヌ系赤ワインを愛する方、南アフリカ屈指の銘醸ワードを知りたい方に。
ペアリング
塩麹で焼いた鶏や豚のグリル、白身魚の塩焼き、きのこの土鍋ご飯、根菜の煮物など、ミネラル感とハーブ香を持つワインには出汁の効いた和食がよく合う。すき焼きや味噌だれの焼き鳥はシラーとも好相性。
生産者
Babylon's Peak
バビロンズ・ピーク
バビロンズ・ピークは、南アフリカ・スワートランドのパールデバーグ山脈の斜面、マルムスベリーとパール(Paarl)の間に位置する4世代続く家族経営のワイナリー。バッソン家は1919年からこの地を農園として営み、2003年に父の農園に加わった現当主ステファン・バッソンが「バビロンズ・ピーク」ブランドを立ち上げた。スワートランドで最も標高の高い畑の一つ(標高約700m)に位置し、風化した花崗岩質土壌が果実の純度と鉱物的な個性をもたらす。灌漑をしない乾燥農法と最小限の介入による醸造を実践し、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、ヴィオニエ、ルーサンヌ、カリニャン、サンソーといったローヌ系品種に加え、シュナン・ブランやピノタージュも手掛ける。可能な限り亜硫酸を抑え、区画ごとに分けて醸造するのが特徴。「バビロンズ・ピーク」の名は、農園にそびえる花崗岩の巨峰(地元では『バビロンストレン=バベルの塔』とも呼ばれる)に由来する。
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babylonspeak.co.za/City on a Hill
シティ・オン・ア・ヒル
シティ・オン・ア・ヒルは、南アフリカ・スワートランドのパールデバーグ地区、マルメスベリー近郊を拠点とする小規模ワイナリー。2015年にアンドレ・ブロイエンス(André Bruyns)が設立した。自身のレーベルを始める前は、スワートランドのナチュラルワイン潮流を牽引するデイヴィッド&ナディア・サディ(David & Nadia Sadie)のもとで5年間アシスタント・ワインメーカーを務め、さらにフランス・ローヌ地方やタルバッハのRijk'sでも経験を積んだ。スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)の加盟生産者として、スワートランド産ブドウのみを使用し、天然酵母による自然発酵、酸添加なし、清澄なし・粗濾過のみという厳格な規定を遵守している。パールデバーグの風化花崗岩土壌に根を張る、乾地栽培の古樹シュナン・ブランとサンソーを中心に、コンクリートタンクや古樽で発酵させ、純粋で土地の個性を映すワインを目指す。ワイナリー名は『丘の上の町は隠れることができない』という聖書の一節に由来し、ブロイエンスの信仰と、スワートランドの古い畑の可能性を示したいという志を表している。
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www.cityonahillwine.co.za/Dragonridge Winery
ドラゴンリッジ・ワイナリー
ドラゴンリッジ・ワイナリーは、南アフリカ・スワートランド地方パールデバーグ地区のジューベルツクルーフにある約270ヘクタールの農園「フィンボス・エステート」が手がけるワインブランドです。1990年代後半、分子生物学者を退いたヨハン・シモンズ氏と心理療法士のダイアナ・シモンズ氏夫妻が設立し、認定自然保護区とオーガニック栽培を両立させています。灌漑を行わない低収量の株仕立てブドウ樹(約13〜15ヘクタール)でシュナン・ブラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、サンジョヴェーゼ、ピノタージュ、ヴィオニエ、シラーズ、ムールヴェードルを栽培し、野生酵母発酵、亜硫酸無添加または最小限、無濾過瓶詰めという最小限の介入で醸造。使用するセラーは築200年近い建物です。「スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)」加盟メンバーで、星座にちなんで名付けられたワインには、単一品種、サンジョヴェーゼとカベルネのブレンド「アクィラ」、スキンコンタクトのシュナン「シグナス」、伝統製法のスパークリングワインなどがあります。
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dragonridge.co.zaHuis van Chevallerie
ハウス・ファン・シュヴァルリー
ハウス・ファン・シュヴァルリーは、南アフリカ・スワートランド地区パールデバーグに位置するブティック生産者。1956年に父ユルゲン・フォン・ラ・シュヴァルリーが購入したヌーヴェダム農園で、娘のクリスタ・フォン・ラ・シュヴァルリーが醸造を手がける。スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)の正式メンバーであり、1974年植樹の灌漑なし古樹シュナン・ブランを100%使用したメトード・キャップ・クラシック(MCC)スパークリング「フィリア」で高い評価を得ている。収量はわずか1.2トン/haという極少量栽培で、凝縮感とミネラル感、熟成能力に優れたワインを生み出す。スティルのシュナン・ブランやグルナッシュ・ブラン、古樹ピノタージュもラインナップする。
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www.chevallerie.co.za/Intellego Wines
インテレゴ・ワインズ
インテレゴ・ワインズは、南アフリカ・スワートランドのパールデバーグ地区に拠点を置く小規模生産者で、2009年に醸造家ユルゲン・ガウスによって設立されました。「インテレゴ」はラテン語で「私は理解する」を意味し、スワートランドの土地の可能性を深く理解しようとするガウスの姿勢を表しています。スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)の一員として、灌漑を行わない有機農法を実践し、パールデバーグの花崗岩質土壌を持つアボッツデール、リーベック、マルメスベリー周辺の小区画からブドウを調達しています。市販酵母・バクテリア・酸・酵素・清澄剤を使用せず、亜硫酸とろ過も最小限に抑えています。ガウスはエベン・サディ、トム・ルベ(ルシヨンのマタサ)、クレイグ・ホーキンスといったスワートランドを代表する生産者たちに師事し、日本・英国・米国を含む9カ国に出荷されています。
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www.intellegowines.com/JC Wickens Wines
JC・ウィッケンズ・ワインズ
JC・ウィッケンズ・ワインズは、醸造家ジャスパー・ウィッケンズによるスワートランドのプロジェクトで、パールデバーグ地区シーブリッツクルーフ谷のウォーターヴァル農園から「スウェルワー(Swerwer)」ブランドとしてリリースされています。ステレンボッシュ大学で醸造を学んだウィッケンズは、A.A.バーデンホルストの醸造家として約10年間経験を積んだのち、2016年に結婚した栽培担当の妻フランツィスカ・ウィッケンズとともに2012年にスウェルワーを設立しました。乾燥地で栽培された老樹ぶどうを用い、天然酵母による発酵、新樽不使用、清澄処理なし、軽いフィルタリングと最小限の亜硫酸添加のみという、スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)の規範に沿ったミニマル介入の醸造を行っており、同組織の認定メンバーでもあります。ラインナップの中心は老樹のシュナン・ブランと希少なセミヨン・グリ(ロイ・フルーンドルイフ)で、グルナッシュ、サンソー、シラー、ティンタ・バロッカ、トゥーリガ・ナシオナルなどローヌ系品種を用いた赤も手がけています。
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www.swerwerwines.com/Lammershoek
ラムズフック
ラムズフックは、南アフリカ・スワートランド地方パールデバーグの丘陵地、アプリルスクルーフ渓谷に位置する歴史あるエステート。1714年に農場として認可され、1719年にはブドウ樹の記録が残る古い歴史を持つ。「スワートランド革命」の発祥の地の一つであり、乾地栽培のブッシュヴァインや土着品種、最小限の介入による醸造を掲げる生産者団体スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)の設立メンバーの一つ。花崗岩が風化した土壌に広がる約70〜80ヘクタールの畑では、乾地栽培のオールドブッシュヴァインによるシュナン・ブラン、ピノタージュ、サンソーに加え、シラーやムールヴェードルといったローヌ系品種も栽培。醸造家シャルク・オッペルマンのもと、Innocent、Reserve、Libero、Mysteriesの各レンジを生産している。ワインだけでなく約3ヘクタールのオリーブ畑も所有し、コールドプレスのエキストラバージンオリーブオイルも製造しており、スワートランド地方らしい多角的な農業文化を体現している。
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lammershoek.co.za/Wightman & Sons Wine Co
ワイトマン&サンズ・ワイン・カンパニー
ワイトマン&サンズ・ワイン・カンパニーは、南アフリカ・スワートランドのパールデバーグ山麓に位置する小規模な自然派ワイナリー。建築業を営んでいたアンドリュー・ワイトマンは2011年、妻エリーズとともに「モレリグ(Môrelig)」農場を購入したが、当初はワイン造りではなく庭の藤の花に惹かれてのことだった。隣人であるテスタロンガのクレイグ・ホーキンスらに背中を押され、息子ブランドンとともに2015年に自社ラベルのファーストヴィンテージをリリース。24ヘクタールの非灌漑・有機栽培のブッシュヴァイン畑(樹齢54年のシュナン・ブラン/リースリング混植区画を含む)は花崗岩が風化した土壌に根を張り、その品質の高さからスワートランドを代表する生産者たちにもブドウを供給している。自社では年間約900ケースにとどめ、自然発酵と最小限の介入による醸造を行い、スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)に加盟している。
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wightmanandsons.co.za/Wolf & Woman Wines
ウルフ&ウーマン・ワインズ
ウルフ&ウーマン・ワインズは、南アフリカ・スワートランド地区パールデバーグを拠点とするブティックワイナリー。スワートランド出身の醸造家ジョランディ・フーシェが、エルセンブルグでの学びとオーストラリア・カリフォルニア・南アフリカでの醸造経験を経て、2018年に立ち上げた。「スワートランド・インディペンデント・プロデューサーズ(SIP)」の一員として、手摘みで乾燥農法(潅漑なし)の古木ブッシュヴァインのブドウを、天然酵母・新樽不使用・無添加という最小限の介入で醸造し、花崗岩や頁岩土壌の個性をそのまま表現している。「ウルフ・パック」と呼ばれるラインナップは、古木シュナン・ブランとピノタージュを軸に、グルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・ロゼ、シラーを展開。リビーク・カステール周辺などパールデバーグ地区の畑からブドウを調達する。2018年ヴィンテージのデビュー作シュナン・ブランはティム・アトキンMWの「年間最優秀白ワイン発見」に選出され、以降ジャンシス・ロビンソンMWら評論家からも高く評価されている。
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wolfandwomanwines.com/
よくある質問
- パールデバーグは南アフリカワインの中で何で知られていますか?
- パールデバーグはスワートランド地区内の花崗岩質ワードで、現代の「スワートランド革命」発祥の地とされる。サディ・ファミリー・ワインズやA.A.バーデンホーストといった名門生産者の本拠地で、古木シュナン・ブランとローヌ系赤ワインで知られる。
- パールデバーグとヴォール・パールデバーグは同じ産地ですか?
- いいえ、別の産地です。パールデバーグはパールデバーグ山の北側にあるスワートランド地区のワードで、ヴォール・パールデバーグは同じ山の南斜面にある隣接パール地区の正式なワードです。同じ山を共有しますが、行政上は異なるワイン地区に属します。
- パールデバーグの土壌と気候の特徴は?
- 風化した花崗岩(ケープ・グラナイト・スイート)が水はけの良い赤褐色ローム質土壌を作り、灌漑なしのブッシュヴァイン栽培に適する。暑く乾燥した地中海性気候だが、ベルク川の谷を抜ける大西洋からの冷風がブドウの酸を保つ。
- パールデバーグで最も評価される品種は何ですか?
- シュナン・ブランの古木がミネラル感豊かな骨太の辛口白ワインの主役で、赤はシラーを中心にサンソー、グルナッシュ、カリニャンを用いたローヌ系スタイルが評価されている。
- パールデバーグを有名にした生産者は誰ですか?
- 1999年設立のエベン・サディによるサディ・ファミリー・ワインズと、2008年設立のA.A.バーデンホースト・ファミリー・ワインズがパールデバーグを世界的な銘醸地に押し上げた。Mullineux、David & Nadia、Lammershoekなども名を連ねる。