サン・ジョルジュ・サンテミリオン
Saint-Georges-Saint-Émilion
約204haとボルドー最小のAOCながら、均質な粘土石灰質土壌と南向き斜面が生み出すメルロ主体の力強い赤ワインは、サテライト・サンテミリオンの中で最高品質との評価を受ける隠れた名産地。
サン・ジョルジュ・サンテミリオンは、ボルドー最小のAOCであり、ドルドーニュ川右岸、バルバンヌ川を挟んでサンテミリオンの北に位置する約204ヘクタールの産地です。1936年11月14日にAOC認定を受け、サンテミリオンの4つのサテライト・アペラシオンのひとつとして、モンターニュ・コミューン内に完全に属しています。テロワールはアステリア石灰岩のプラトーに粘土石灰質の土壌が広がり、南向きの斜面が卓越した排水性と熟成条件をもたらします。品種はメルロが主体(約70%)で、カベルネ・フラン(15%)・カベルネ・ソーヴィニヨン(10%)・マルベック(5%)がブレンドされます。ワインは濃いパープルのローブをもち、熟した赤果実・プラム・カシスのアロマが年月とともにスパイス・土のニュアンスへと発展。フルボディでシルキーなタンニン、40年超の熟成ポテンシャルを誇ります。アペラシオンの約25%を占めるシャトー・サン・ジョルジュ(1772年にヴィクトル・ルイが設計)が代表的な生産者として知られます。
こんな方に: サンテミリオンの品質と個性をリーズナブルな価格で楽しみたい方。ボルドー右岸の知る人ぞ知る産地を探求したいワイン愛好家や、上品なタンニンと熟成ポテンシャルを持つメルロ主体のワインを求める方に最適。
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生産者
Château Belair Saint-Georges
シャトー・ベレール・サン・ジョルジュ
シャトー・ベレール・サン・ジョルジュは、1978年にオエノローグのヤニック・ル・マンがモンターニュ地区に10ヘクタールを取得して設立したファミリーエステートです。ボルドーの衛星地区の中で最も小さい(わずか180ヘクタール)サン・ジョルジュ・サン・テミリオンに位置し、アスチュアリア石灰岩の上に粘土が重なるテロワールで南向きの急斜面に12ヘクタールのブドウ畑が一区画でまとまっています。品種構成は古木メルロー40%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン20%、プティ・ヴェルドとマルベックが加わります。2023年からはオエノロジー博士でLVMH(ヴーヴ・クリコ)出身のニコラ・ル・マンと弟トマ・ル・マンが経営を引き継ぎました。HVE(高環境価値)認証取得。フラッグシップの樽熟成ワインのほか、フレッシュな第2ワイン「シャトー・ベレール・モンテギヨン」、無亜硫酸塩・無清澄・無木樽の「レ・トロワ・サン」、ギリシャ品種アギオルギティコを使った「アジオス・ジョルジオス」などユニークなキュヴェも展開しています。
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Château Cap Saint-Georges
シャトー・カップ・サン・ジョルジュ
サン・ジョルジュ・サン・テミリオンの衛星地区に位置するシャトー・カップ・サン・ジョルジュは、テロワールの表現と品質へのこだわりで知られる名門シャトーです。粘土石灰質の優れた土壌は、主要品種であるメルローの栽培に最適です。ラバス家による運営のもと、エレガンス、洗練されたタンニン、そして深い果実味を特徴とするワインを生み出しています。伝統的な手法と現代的な精密さを融合させたワイン造りにより、若いうちからの親しみやすさと長期熟成のポテンシャルの両立を実現しています。右岸の真の個性を求める愛好家にとってのベンチマークとなる生産者です。
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www.cap-saint-georges.com/Château Macquin Saint-Georges
シャトー・マカン・サン・ジョルジュ
シャトー・マカン・サン・ジョルジュは、1884年に農学技師アルベール・マカンによって設立されました。マカンは、フィロキセラ禍に苦しむサン・テミリオンとリブルヌの畑を、アメリカ系台木への接ぎ木という革新的技術によって救済した先駆者として知られ、その手法はやがてフランス全土に広まりました。シャトーはボルドー最小のアペラシオンであるサン・ジョルジュ・サン・テミリオンに位置し、サン・テミリオンの北わずか3kmの高台(標高最大89m)で粘土石灰質の南向き斜面に31ヘクタールのブドウ畑を有します。樹齢は平均40年で、品種構成はメルロー80%、カベルネ・フラン10%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。現在は創業者の玄孫にあたるドニとクリスティーヌ・コール=マカン夫妻が運営しており、温度管理されたステンレスタンクでの発酵と25%新樽フランス産オーク樽での12か月熟成という伝統的な醸造を守りながら、音波を利用して病害から樹を守る「ジェノディクス(プロテオディ)」プロセスを導入するなど、除草剤・農薬不使用の先進的なサステナビリティ実践を行っています。
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chateau-macquin.frChâteau Saint-André Corbin
シャトー・サン・アンドレ・コルバン
シャトー・サン・アンドレ・コルバンは、ボルドーでも最小かつ最も格式高いサテライト・アペラシオンのひとつ、サン・ジョルジュ・サン・テミリオンに位置する歴史的生産者です。その起源はガロ・ローマン時代の4世紀にまで遡り、ローマの詩人・執政官オーゾーヌとの関わりを示す記録も残っています。敷地内の発掘調査では、ボルドーのアキテーヌ博物館所蔵の「ヴィーナス像」やルーヴル美術館所蔵の「ディアナ像」など、貴重な彫像が出土したことでも知られています。現在のシャトーは1842年に建造され、1950年代にサビー家が引き継ぎました。現在は9代目のオエノローグ(醸造家兼農業エンジニア)であるジャン=フィリップとジャン=クリストフ・サビー兄弟が運営を担っています。南向きの台地と斜面に広がる19ヘクタールの畑は、粘土石灰質の均質な土壌と「アステリ石灰岩」の下層土を持ち、優れた排水性と保水力を兼ね備えています。平均樹齢55年(カベルネ・フランは70年)の古木から生まれるワインは、セメントタンクでの低温前浸漬(3〜4日)と長時間のマセラシオン(4.5週間)を経て醸造。5つの異なる製樽業者のフレンチオーク樽で12か月熟成させ、濾過・清澄なしで瓶詰めします。
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www.vignobles-saby.frChâteau Saint-Georges
シャトー・サン・ジョルジュ
シャトー・サン・ジョルジュは、ボルドー地方で最も小さなアペラシオンであるサン・ジョルジュ・サン・テミリオンに位置する歴史ある生産者です。「サン・テミリオンのプチ・ヴェルサイユ」と称される18世紀の壮麗なシャトーで知られています。石灰質粘土土壌というユニークなテロワールを活かし、エレガンスとストラクチャー、そして優れた熟成能力を備えたワインを生み出しています。メルローを主体にカベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドし、洗練されたタンニンと芳醇な香りが特徴です。家族経営を貫き、伝統的なブドウ栽培と細部までこだわった醸造により、そのテロワールの名声を体現しています。
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www.chateau-saint-georges.com/Château Tour du Pas Saint-Georges
シャトー・トゥール・デュ・パ・サン・ジョルジュ
シャトー・トゥール・デュ・パ・サン・ジョルジュは、サン・テミリオン4つの衛星地区の中で最も小さく最も格調高いサン・ジョルジュ・サン・テミリオンに位置する14ヘクタールの生産者です。南から南東向きの斜面に一枚の畑として広がるぶどう園は、モラッセとペリゴール砂層を基盤とする優れた粘土石灰質テロワールを誇ります。1975年にシャトー・オーゾーンの共同オーナーであったデュボワ=シャロン夫人が取得し、1980年代にはオーゾーンの伝説的醸造家パスカル・デルベックが加わりその評判を確立。2008年にデルベックが完全に引き継ぎ、区画ごとに40ヘクトリットルの小型ステンレスタンクで醸造できる最新設備を整備しました。2020年からはシャトー・ラ・フルール・ド・ブアールのユベール・ド・ブアール・ド・ラフォレストのチームが運営を担っています。メルロー65%、カベルネ・フラン35%を軸に、マルベック、プティ・ヴェルドー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネールも少量使用。マロラクティック発酵後にブレンドし、新樽30%・白ワイン発酵に使用したバレル20%・1回使用樽50%で18ヶ月熟成させます。フラッグシップのシャトー・トゥール・デュ・パ・サン・ジョルジュ、6品種を用いた特別キュヴェ「ラーム・ド・サン・ジョルジュ」、若樹から造るセカンドワイン「ル・サブリエ」の3ラインを展開しています。
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www.lafleurdebouard.com/en/our-wines/chateau-tour-du-pas-saint-georges/
ペアリング
牛肉の赤ワイン煮込みやローストビーフ、鴨のコンフィなどフランス料理との相性は抜群。和食では、すき焼き・牛肉の甘辛煮・豚の角煮など醤油と砂糖のコクある料理と見事なマリアージュ。きのこの土鍋ご飯・牛筋煮込みにも。熟成したチーズや肉のテリーヌも好相性。
よくある質問
- サン・ジョルジュ・サンテミリオンはなぜ「最高のサテライト産地」と呼ばれるのですか?
- 約204haとボルドー最小のAOCながら、均質な粘土石灰質土壌と南向き斜面がもたらす卓越したテロワールにより、サンテミリオンの4つのサテライト・アペラシオンの中で最も優れた品質と評価されています。フルボディでシルキーなタンニンを持ち、40年超の熟成ポテンシャルを誇りながら、サンテミリオン本体と比べて手の届きやすい価格帯が魅力です。
- モンターニュ・サンテミリオンとどう違うのですか?
- サン・ジョルジュはモンターニュに完全に囲まれた飛び地のような産地で、面積は204haと約1,567haのモンターニュの8分の1以下。テロワールはほぼ均質な粘土石灰質で、より凝縮感と品格を持つワインが生まれます。また、サン・ジョルジュのワインはモンターニュ・サンテミリオン名義でも販売可能です。
- どんな料理に合いますか?和食との相性は?
- 赤果実・プラム・スパイスのアロマと滑らかなタンニンを持つため、肉料理全般と相性抜群です。和食ではすき焼きや牛の甘辛煮、豚の角煮など醤油・みりんベースの甘辛コクのある料理と特によく合います。きのこの土鍋料理や牛筋の煮込みにも。フランス料理では鴨のコンフィやローストラム、ゲームビードと。
- 代表的なシャトーはどこですか?
- シャトー・サン・ジョルジュが最も有名で、アペラシオン全体の約25%にあたる45haを所有。1772年にボルドー大劇場を設計した建築家ヴィクトル・ルイが手がけた壮麗なシャトーでも知られます。1891年からデボワ家が所有し、2013年にジャン=フィリップ・ジャノワイエが主要オーナーに加わりました。そのほかシャトー・サン・タンドレ・コルバン、シャトー・ラ・トゥール・デュ・パなどがあります。
- 初心者がサン・ジョルジュ・サンテミリオンを楽しむコツはありますか?
- ボトリング後4〜6年が飲み頃の入り口ですが、若いヴィンテージはカラフェに移して30分ほど空気に触れさせると果実味がより開きます。グラスはボルドー型(チューリップ型)が最適。飲用温度は16〜18℃。まずシャトー・サン・ジョルジュやシャトー・サン・タンドレ・コルバンなど主要生産者から試してみると産地の個性がよくわかります。