栃木
Tochigi
急斜面の畑から生まれる、日本ワイン新時代の注目産地
栃木県は、東京の北・関東地方に位置する日本ワインの注目産地。特に足利市周辺では、1950年代に山の急斜面を切り拓いた段々畑のブドウ栽培が続けられている。夏は高温多湿、冬は乾燥して晴天が多く、昼夜の寒暖差がブドウに複雑な風味をもたらす。代表的な造り手はココ・ファーム・ワイナリーで、マスカット・ベーリーAや甲州、欧州系品種によるワインに加え、知的障害のある仲間とともに畑を守る社会福祉と一体のワイン造りで国際的に高く評価されている。テロワールを素直に映す自然体のワイン造りが、栃木を日本ワイン地図に欠かせない産地にしている。
こんな方に: テロワール重視の日本ワインや自然な造り、社会貢献型ワイナリーに惹かれる方に
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生産者
Cfa Backyard Winery
Cfaバックヤードワイナリー
Cfaバックヤードワイナリーは、栃木県足利市にあるガレージワイナリー。ラムネや果実シロップを長年製造してきた飲料メーカー「マルキョー」の工場内で2012年に誕生し、父娘二人三脚で醸造を手がけている。栽培品種は日本固有の甲州とマスカット・ベーリーAのみに絞り、甲州は自社畑で栽培、マスカット・ベーリーAは栃木県内の契約農家から仕入れている。名前の「Cfa」は日本の温暖湿潤気候を表すケッペンの気候区分から、「Backyard」は本業を持ちながら裏庭でワインを仕込むアメリカの『バックヤードワイナリー』文化に由来する。「国産から日本仕様へ」をミッションに掲げ、スキンコンタクトやブレンドなど自由な発想で日本の気候・食卓に合うワインを追求し、『オープニングアクト』シリーズとしてリリースしている。オープニングアクト甲州2022は、女性のワイン関係者のみが審査する国際コンクール『サクラアワード』で金賞を受賞した。
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www.winemaker.jp/Coco Farm & Winery
ココ・ファーム・ワイナリー
ココ・ファーム・ワイナリーは、栃木県足利市の山腹に1969年に知的障害を持つ生徒たちと教師が共に拓いたブドウ畑を起源とする、日本で最もユニークなワイナリーのひとつ。現在も知的障害のあるスタッフが醸造・畑仕事に携わりながらワインを造る。栃木産ブドウによる主力ワインに加え、北海道岩見沢市の10Rワイナリー(ブルース・ガットラヴ)とのコラボレーションで「こことあるシリーズ」を展開。「ここ(ここ=Coco)」+「とある(10R)」=「こことある」という名の通り、二つのワイナリーの精神と技術が融合している。
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cocowine.comKanuma Satoyama Winery
かぬま里山わいん
かぬま里山わいん(Kanuma Satoyama Winery)は、日光連山のふもと、栃木県鹿沼市に本拠を置く小規模ワイナリー。本業を造園・植木の生産販売とする宇賀神緑販株式会社が手がけ、会長が自身の果樹農家としての幼少期の記憶から2003年にワイン用ぶどうの栽培を開始したことに始まる。2006年に初リリースとなった「リョクハンワイン」は委託醸造だったが、2018年に自社醸造体制を確立した。「おいしいワインはおいしいぶどうから」をモットーに、自社農園で栽培したシャルドネとメルローのみを使用し、加熱殺菌をせずに果実本来のフレッシュな風味を活かした醸造を行う。白ワイン「里山の輝き シャルドネ」は2022年12月、第58回ジャパン・フード・セレクションで栃木県の生産者として初のグランプリを受賞した。
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www.bc9.jp/~ryokuhan/satoyamawine.htmlNasu 661 Wine Hills
那須661ワインヒルズ
那須661ワインヒルズは、栃木県那須町の高原に位置する、栽培から醸造までを自社で手がける本格ワイナリー。運営するロイヤルベリーズファーム有限会社は1926年から那須で商いを続けてきた地元企業で、2017年12月に那須町が国から「どぶろく・ワイン特区」の認定を受けたことを機に、2018年に自らワイン醸造免許を取得。耕作放棄地や別荘跡地を活用してブドウ栽培をスタートし、2022年7月にワイナリー拠点施設「那須661ワインヒルズ」をオープンした。施設には試飲ルーム、レストラン、ワイン貯蔵庫、ブドウ畑の散策路、宿泊コテージなどを備え、廃校牛舎の再利用や大谷石の再利用、小型風力発電、雨水利用など、サステナブルな設計を随所に取り入れている。自社農園ではメルロー、シャルドネ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、プティ・マンサンを栽培し、自社ブルーベリーを使ったフルーツワインも手がける。ワインは那須御用邸と同じ地下水源を使い、オーク樽で熟成。看板銘柄は赤ワイン「神座」とブルーベリー100%のフルーツワイン「岩座」。
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www.nasu661winehills.net/
ペアリング
宇都宮餃子、鮎の塩焼き、季節の天ぷら、日光の湯波料理と好相性。土地の食文化とともに楽しみたい。
よくある質問
- 栃木県で最も有名なワイナリーは?
- 足利市のココ・ファーム・ワイナリーです。テロワールを映すワインと、知的障害のある仲間とともに歩む社会福祉一体のワイン造りで国際的に知られています。
- 栃木ではどんなブドウ品種が栽培されていますか?
- マスカット・ベーリーAや甲州のほか、冷涼気候向きの欧州系品種が急斜面の畑で栽培されています。
- 栃木のワインに合う和食は?
- 宇都宮餃子や鮎の塩焼き、日光の湯波料理、季節の天ぷらがおすすめ。やさしい果実味と穏やかな酸が郷土の味に寄り添います。
- 栃木のワイン産地としての特徴は?
- 足利の急斜面に拓かれた段々畑と大きな昼夜の寒暖差が特徴で、香り高く酸のきれいなワインが生まれます。