石川
Ishikawa
日本海側最大の葡萄畑・牡蠣殻入りミネラル豊富な土壌・希少なヤマソーヴィニヨン・世界農業遺産の里山里海・2024年能登半島地震から復興中のワイナリー
石川について
- 掲載している生産者
- 5軒
- ワイナリーの多い市町村
- 金沢市・羽咋市
- 2010年以降の設立
- 80%
- 設立年がわかる5軒のうち4軒
石川県・能登半島は、日本でも個性的なワイン産地のひとつ。県内に3つのワイナリー(能登ワイン・ハイディワイナリー・金沢ワイナリー)を擁し、それぞれが石川の多彩なテロワールを表現している。日本海側最大の能登ワイン(穴水町)は、穴水湾産カキの貝殻を混ぜ込んだミネラル豊富な赤土で約2万本超のブドウを育てる。海洋性気候がもたらす日照と海風、珪藻土・赤土・砂丘地など多様な土壌が、爽やかな酸味と豊かなミネラルを持つワインを生む。主要品種はヤマソーヴィニヨン(ヤマブドウ×カベルネ・ソーヴィニョンの希少な日本固有交配種)、シャルドネ、メルロー、マスカット・ベーリーA、カベルネ・ソーヴィニョン、ソーヴィニョン・ブラン、アルバリーニョなど。能登の里山・里海は世界農業遺産(GIAHS)にも認定されている。2024年1月の能登半島地震(M7.6)で甚大な被害を受けたが、ブドウ畑は大部分が無事で各ワイナリーは復興を続けている。
こんな方に
能登の新鮮な魚介類に合うミネラル感豊かな白(シャルドネ・ソーヴィニョン・ブラン)、軽めの肉料理に合うフルーティーな赤(ヤマソーヴィニヨン・マスカット・ベーリーA)、能登のカキや寒ブリに合う瓶内二次発酵スパークリング
ペアリング
能登カキ(ミネラリーなシャルドネやソーヴィニョン・ブランと鉄板の相性—同じカキ殻が畑を育てるテロワール一体感)、寒ブリ(軽く樽熟成のシャルドネまたは熟成ヤマソーヴィニヨン)、のどぐろ(白または淡いロゼ)、能登牛(メルロー・カベルネソーヴィニョン)、輪島朝市の鮮魚、加賀野菜(軽快な白)、加賀料理のじぶ煮(ミディアムボディの赤)、加能ガニ(辛口スパークリングまたはアルバリーニョ)、生ウニ(樽なしシャルドネ)
石川のワイナリーマップ
Vinamiに掲載している石川のワイナリーのうち、所在地を確認できた5軒を地図と一覧で紹介します。
市町村別のワイナリー
- 金沢市2軒
- ヴァン・ド・ラ・ボッチ2020年設立
- 金沢ワイナリー2018年設立
- 羽咋市1軒
- ITAYA Farm(イタヤファーム)2020年設立
- 穴水町1軒
- 能登ワイン2004年設立
- 輪島市1軒
- ハイディワイナリー2011年設立
所在地と設立年は、各ワイナリーの公式サイトや自治体・業界団体などの公開情報で確認しています。出典は各生産者のページに記載しています。
生産者
Heidee Winery
ハイディワイナリー
ハイディワイナリー(株式会社ハイディワイナリー)は、石川県輪島市門前町、能登半島の丘の上に立つワイナリー。横浜出身の高作正樹氏が2009年にスイス・マイエンフェルト(『アルプスの少女ハイジ』の舞台)を訪れて感銘を受け、2011年に設立した。2012年春から妹と二人で荒れ地を開墾し、皆月鵜山・千代の2つの畑で、シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨン、アルバリーニョ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルドなど7品種、約8,000本のブドウを栽培する。発酵時に0.1℃単位まで温度管理を行う科学的な醸造と、能登の荒々しい海辺の風土を尊重したブドウ栽培を両立させている。看板シリーズ「CLARA」は日本ワインコンクール2024の欧州系品種白ワイン部門で金賞を、日本ワイナリーアワード2025ではJAL賞を受賞した。
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heidee-winery.jp/ITAYA Farm
ITAYA Farm(イタヤファーム)
2020年、石川県羽咋市で始まったITAYA Farmは、日本で唯一車で走れる砂浜「千里浜」からわずか200メートルの休耕地を開墾して立ち上げられた新興ワイン用ぶどう栽培プロジェクト。作業療法士としての経験を持つ代表・藤島健一氏が中心となり、アルバリーニョ、シャルドネ、マスカット・ベーリーAなどを、日本の耕作地の1%未満という希少な砂丘の土壌で栽培する。潮風と塩害というストレスがミネラル感を凝縮させ、「海のワイン」と呼ばれる個性を生む。醸造は富山県氷見市のSAYS FARMへ委託しており、2023〜2024年に初ヴィンテージをリリース。将来的には障がい者や高齢者が畑や醸造に携わる「農福連携ワインビレッジ」の実現を目指しており、栃木のココ・ファーム・ワイナリーを一つのモデルとしている。地元での醸造所(ワイナリー)開設も計画中。
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itayafarm.jp/Kanazawa Winery
金沢ワイナリー
2018年、有機農業を手がける金沢大地により、石川県金沢市の歴史ある尾張町の金澤町家を改装して開業した都市型ワイナリー。日本で唯一、兼六園の八重桜から分離された桜酵母(石川県工業試験場が開発)を用いて醸造を行うことで知られる。ブドウはほぼすべて石川県内産で、能登の耕作放棄地を再生した契約農園をはじめ、珠洲の珪藻土・穴水の赤土・内灘の砂丘地など多様な県内テロワールから調達している。町家の2階には地元食材とワインのマリアージュを楽しめるフレンチレストランを併設する。
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k-wine.jp/Noto Wine
能登ワイン
能登ワイン株式会社は、石川県穴水町に構える能登半島初の本格ワイナリー。2004年7月22日設立、2000年からのブドウ栽培を経て2005年に初ヴィンテージをリリース。地元農家と連携しながら約25ヘクタールの自社畑・契約畑で年間12万本を生産する。 能登ワインの哲学は「生詰め製法」。加熱処理も余計な添加物も一切使わず、能登産ブドウの生きた個性をそのままボトルに封じ込める。穴水湾の牡蠣殻を砕いて施肥した赤土が、ミネラル豊かな独自テロワールを作り出す。この製法は、能登半島が誇る牡蠣養殖の歴史と、FAO世界農業遺産に認定された里山里海の農業文化を背景に持つ。 主力品種はヤマソーヴィニヨン(ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンの日本固有交配品種)、シャルドネ、ナイアガラ、ソーヴィニヨン・ブラン、メルロー、サンジョベーゼなど。ヤマソーヴィニヨンは能登の野性的な大地を映す旗艦品種で、凝縮した旨味と独特の山野草的風味が特徴。 第8回日本ワイナリーアワード®2025受賞。2024年元日の能登半島地震(M7.6)でも被害を乗り越え、2024年ヴィンテージの醸造を続けた姿は「能登の復興」の象徴として国内外から注目された。
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notowine.com/Vin de la bocchi farm & winery
ヴァン・ド・ラ・ボッチ
ヴァン・ド・ラ・ボッチは、石川県金沢市俵町の里山にある家族経営のワイナリー。京都出身の本多雅人氏(アルカンヴィーニュ・ワインアカデミー卒)と、代表を務める妻・路代氏によって設立され、2016年からぶどうの植樹を開始、2020年夏に自社醸造・熟成施設を完成させました。戸室石由来の火山性砂礫土壌を持つ元水田地4〜5haで、シャルドネ・ソーヴィニヨン・ブラン・シュナン・ブラン・プティ・マンサン・カベルネ・ソーヴィニヨン・メルロ・サンジョヴェーゼ・ピノ・ノワールなど欧州系品種約19種を栽培し、化学農薬や添加物を極力抑えた醸造を行っています。「ボッチ(一人ぼっち)」という名には、自閉症の次男・響氏をはじめ障がいを持つ方々が生き生きと働ける場をつくるという設立の想いが込められており、ワインラベルはすべて響氏が手掛けています。ワインは品種名ではなく番号で呼ばれ、いまでや等の日本の酒販店で取り扱われるほか、日本ワイナリー協会にも法人(株式会社La bocchi)として登録されています。
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labocchi.jp/
よくある質問
- 石川(能登)のワインは他の日本ワインと何が違うの?
- 能登半島のワインが特別な理由は主に2つ。ひとつは、能登ワインの畑に穴水湾産のカキの貝殻を砕いて混ぜていること。これが土壌にミネラルとカルシウムを与え、爽やかな酸味とミネラル感のあるブドウを育てます。もうひとつは、ヤマソーヴィニヨンという日本固有の希少品種。ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニョンの交配品種で、能登のほぼ全国生産量を担っており、旨味たっぷりで親しみやすい赤ワインに仕上がります。
- 2024年の地震後、能登のワイナリーはどうなった?今もワインは買える?
- 2024年1月の能登半島地震(M7.6)で甚大な被害がありましたが、ワイン産業は力強く復興中です。能登ワインは貯蔵ワイン約1万リットル(約1万5千本分)を失いましたが、ブドウ畑はほぼ無事で早期に生産を再開。ハイディワイナリーはレストラン棟が全壊したものの、醸造所は2024年中頃から再稼働しています。両ワイナリーのワインはオンラインや全国の小売店で購入できます。購入が復興支援になります。
- 能登ワインには何の料理が合う?初心者にどれがおすすめ?
- 能登ワインは地元の海の幸と抜群の相性を誇ります。初心者には、シャルドネ(白・辛口)がおすすめ。能登カキ・白身魚・海老など魚介全般と合わせやすく、日本ワインコンクールでも受賞しています。赤が飲みたい方にはヤマソーヴィニヨンを。まろやかで飲みやすく、寒ブリのしゃぶしゃぶや能登牛に合います。スパークリングはカキや加能ガニと合わせると最高です。マスカット・ベーリーAロゼも金賞受賞の実績があり、ロゼ入門に最適です。